# トランスクルージョン

# 概要

トランスクルージョン(英: Transclusion)とは、参照によってある文書を別の文書に掲載すること、参照読み込み。
動詞形はトランスクルード(英: Transclude)。

トランスクルージョンはハイパーテキストを成す機能のひとつ(さらにいえばその一形態)である。
たとえば、日本に関する記事Aに、人口推移を表すデータを記事Bから引用するとする。
このとき、記事Aにデータをコピー&ペーストするのではなく、記事Aに記事B上のデータを直接表示できるようにする。
このような参照関係は両記事をリンクする役割も持つ。

この用語はテッド・ネルソンが造り、著書『リテラリーマシン』で「ハイパーテキスト」や「ハイパーメディア」と共に使われた。

# 技術的課題

# 文脈中立性

トランスクルージョンは、トランスクルードされた部分が自己充足的であるときに最もうまく機能する。
つまりその文章の意味と妥当性は、前後の文脈とは独立しているほうがよい。
たとえば、「前節で説明したように」といった言葉は問題がある。
トランスクルードされた文章は別の文脈に埋め込まれるため、このような言葉があると混乱が生じる。

# パラメータ化

状況によっては、トランスクルードされた文章は文脈中立性を厳密に保持していなくとも「パラメータ化」によってトランスクルード可能な形にできる。
パラメータ化とは、トランスクルードされた文章の一部(プレースホルダー)を文脈(パラメータ)に応じて変化させることである。