# メインフレーム

Wikipedia contributors, "メインフレーム" Wikipedia, https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%A0&oldid=94293002 (accessed 2023/06/18).

# 概要

メインフレーム(英: mainframe)は、主に企業など巨大な組織の基幹情報システムなどに使用される大型コンピュータを指す用語。
汎用コンピュータ、汎用機、大型汎用コンピュータ、ホストコンピュータ、大型汎用機 などとも称される。

メインフレームは組織で共有し、何らかの業務処理を行わせるためのコンピュータである。
メインフレームは商用コンピュータの最初の形態で、1950年代のレミントンランド社によるUNIVAC Iが最初のメインフレームで、以降は他社からも多様な製品が発売され、巨大な組織で業務処理を効率化するために用いられた。
メインフレームとして実用化された技術をダウンサイジングして応用することで、ミニコンピュータ,オフィスコンピュータ,パソコン,スマートフォンなども生み出された。
1990年前後から事実上の標準となったオープンシステムの普及後は、特に信頼性・継続性・コンピュータセキュリティなどが求められる基幹業務などに使用されている。

# 呼称

メインフレームは複数のアーキテクチャのコンピュータを世代・用途・規模などで分類した用語のため、趣旨や経緯により以下のように多数の呼称が用いられる。
1990年代以降は一部のメインフレームでオープンシステム対応が進み、各呼称の表す内容も変化がみられる。

# メインフレーム(英語: mainframe)

直訳は「主な枠」となる。
由来は諸説あるが、周辺機器や端末などを含めたシステム全体の中核を構成するためと言われる。
当初は単に「コンピュータ」と称されたが、1960年代にミニコンピュータや分散システムの対比語として使用され始めた。
メインフレームを製造・販売しているメーカーをメインフレーマーとも称する。

# 汎用コンピュータ、汎用機(英語: general purpose computer, all purpose machine)

System/360登場以前の、商用計算専用機や科学技術計算専用機など「専用機」の対比語である。
厳密には、メインフレームで商用計算と科学技術計算を兼ねないものは汎用コンピュータとして扱わない。
1990年代にUNIXサーバやパーソナルコンピュータなどが普及すると、この語の使用頻度は減少した。

# 大型コンピュータ(英語: large computer)

筐体サイズ、金額、構築されるシステム規模などによる、コンピュータの分類である。
対比語はミニコンピュータやオフィスコンピュータなど中型のミッドレンジコンピュータや、ワークステーションやパーソナルコンピュータなどの小型コンピュータなど。必ずしもアーキテクチャは意味しない。

# ホストコンピュータ(英語: host computer)

本来は端末の、現在は分散システムなどの対比語として用いる。
メーカーなどが公式に使用することは少ないが、日本の現場では伝統的に広く用いられ、メインフレーム系の技術者や営業など担当者を「ホスト系」、分散システムのそれを「オープン系」と称する場合も多いが、日本以外では必ずしも通用しない。

# その他

1990年代のダウンサイジング全盛時代から、サーバ機能も兼ね備えるメインフレームを「メインフレームサーバ」、大企業向けサーバを「エンタープライズサーバ」、などと称するメーカーも見られる。